自分流のショットを開発すること ?>

自分流のショットを開発すること

文:フェデリコ・コッピ二(訳:遠藤知成)

歴代のチャンピオンたちには誰にも真似することのできない独特のショットがあり、他の選手を幾度となく圧倒してきた。

 

アンドレ・アガシは強烈なリターンを、ジミー・コナーズは世界でも珍しいバックハンドの打ち方をし、ゴラン・イワニセヴィッチはサービスで幾多のフリーポイントを奪ってきた。そして、ステファン・エドベリとマルチナ・ナブラチロワはサーブ・アンド・ボレーを有効に使った。

もちろん、他にも枚挙に暇はないが、以上が歴代の名選手たちがその名声を得てきた代名詞ともいうべきショットの数々のほんの一部である。

92年のウィンブルドン準々決勝、イワニセヴィッチに敗れ悔しい表情のステファン・エドベリは相手の恐るべきテクニックについてこう振り返った。「第5セットにブレークポイントを取ったときに彼はサービスエースで返してきた。5-3のとき15/40からもう2回返してきた。もう一回取り返したらまた返してきた。普通は第二サーブでブレークポイントを取りに行くけどゴラン相手にそうはいかないんだ。」

同じように、ジミー・コナーズはその驚異的なバックハンドで幾度も形勢逆転を計り、一方ジム・クーリエは妄信的ともいえるそのフォアハンドで数々の接戦を切り抜けた。

一般のクラブ所属選手にはプロ並みに突出した武器となりえるようなショットは身に着けられないものの、時間を割き、根気強くそのショットを磨くことで好調時には相手を圧倒するような、また、不調時にも相手になんとか食らい付いて行けるようなものにしていけるはずである。

そのためにもまずは、客観性を持ち自分はどのショットなら前述のような「武器」になるよう磨いていけるかを見極めることである。バックハンドが得意のつもりでも、実際にはフォアハンドの方がはるかに見込みのあるケースも少なくない。

磨くべきショットが決まったら、技術面の弱みをなくしていき、攻撃面で自信をつけていけるような反復練習を行っていくよう心掛けることである。この得意ショットは継続的に鍛え直していく必要がある。が、だからといって他の部分をおろそかにしていいというわけでは決してなく、ただ、この得意ショットの制度を最高の状態に保つようにすることで体のキレを保ち、このショットを信頼できるようになり精神面でも安定するようになるのである。

 

武器にするべくショットをフォアハンドにするという想定で、以下はそのコツである。

1) ラリーの練習をローからミディアムテンポで行い打球の「感覚」をつかむ。流れるような体の動き、正しいインパクトの位置とボールにかける体重移動の仕方を覚えていくようにする。

2) すべてのバリエーションを練習すること。3つの主なタイプは:A=ロー(膝から下のボール)、B=ミディアム(膝から肩までの高さのボール)とC=ハイ(肩から上のボール)である。それらの主な3種類の高さのボールをコート上のありとあらゆるエリアに打ち返せるように練習することである。また、逆にコート上のありとあらゆるエリア(ベースラインのはるか後ろ、ベースライン上、サービスライン上やネット)からそれらの高さに打ち返す練習も同時に取り入れるべきである。そして、フォアハンドの間合いを取りバックハンドで打ち返すドリルも取り入れるとよい。

3) ボールの浮き上がるところを打つようにすること。

4)ここで重要なのは、その得意ショットが試合の中で決定打にはなりえなくとも、得点を稼ぐことは必ずできるということを念頭に置くこと。誰もがどんなボールでも必ず会心の一撃を打ち返せるわけではないので、代わりに左右に打ち分けて揺さぶり、楽に点を取りに行くことや、それで相手のミスを誘うことも時には必要である。このショットの精神的側面は物理面と技術面同様に重要である。傍目にはフォアハンドを得意としていないように見られようとも、自分自身を信じ、勝ちにつなげていくことである。エミリオ・サンチェスを例にとってみよう。彼は世界ランキング7位にいながら特筆すべき武器になるようなショットはこれといってなく、代わりにスピードを武器として常に打ち返すための最良のポイントまで回り込むポジショニングをし、軽快な動きで相手をほんろうしていたのである。このように強さにもいろいろな形があり、ただあなたに合ったものを見つけていけばよいのである。

 

(source: Tennis World)

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